TOP > お役立ち情報 > ≪医療従事者向け≫ 牛乳・乳製品が苦手な方の食欲がない時、栄養補助食品を選ぶことにお悩みではありませんか?

≪医療従事者向け≫ 牛乳・乳製品が苦手な方の食欲がない時、栄養補助食品を選ぶことにお悩みではありませんか?
※監修:熊本リハビリテーション病院 栄養科 科⾧ 嶋津さゆり氏

「牛乳・乳製品苦手」の理由とは?

 病院や施設の食事の摂取が進まないという方に対して、栄養補助食品を提供する場面は多くみられるかと思います。エネルギーアップをしたい時に栄養補助食品選びに悩んだ経験はありませんか?

入院患者さんから「牛乳や乳製品が苦手」という声をどのくらい聞くことがありますか?牛乳・乳製品はたんぱく質、脂質、糖質などバランスよく配合されており、エネルギーや様々な栄養素の供給源となります。しかし、牛乳・乳製品が苦手な方にとっては、その分の貴重なエネルギー・栄養素の摂取の機会が失われてしまうことが懸念されます。また、栄養補助食品の中には、乳製品のような味の栄養補助食品も多く存在し、これらも乳製品と同じように敬遠される場合もあります。

入院患者さんの中でよく聞かれる「牛乳や乳製品が苦手」という方の理由は、単に「牛乳や乳製品が好きではない」という方だけでなく、「牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう」と訴える乳糖不耐症の方も存在します。また、ヨーグルトなど一部の乳製品は問題なく摂取できるという方から、乳製品全般が摂取できない方など、同じ乳製品の中でも摂取できる範囲が人により異なる場合があります。

「牛乳・乳製品苦手」の方への栄養補給方法

 牛乳・乳製品が摂取できない方には、その分のエネルギーや栄養素を代わりのもので補う必要があります。みなさんの病院や施設ではどのように対応していますか?例えば、摂取できる範囲に応じてこのような対応方法があるのではないでしょうか。

摂取可能であれば、ヨーグルトや乳酸菌飲料を提供する

豆乳製品に置き換える

カルシウム補給の食品(ウエハース、カルシウム配合ジュース・ゼリーなど)を追加する

ただし、低栄養の方や食事摂取量が少ない方には、エネルギー補給の方法をより慎重に検討する必要があります。この場合、栄養補助食品がよく使用されますが、実際、栄養補助食品には乳製品が使われているものが多くみられます。また、原材料に乳製品が含まれていなくても、乳製品のようなフレーバーのドリンクやゼリータイプの栄養補助食品も多くあります。

乳製品が苦手な方には、乳糖不耐症のような体質的な理由だけでなく、嗜好的に乳製品の味やフレーバーが苦手…という方も意外と多く、そのような方へ提供できる栄養補助食品の選択肢が少なくて頭を悩ませることもあると思います。特に、病院や施設での在庫管理やコスト、オペレーションの観点から、患者さんの嗜好まで完全に対応することが難しい側面もあるかと思います。

MCTオイルでエネルギーアップを! 

 そのような牛乳・乳製品が苦手な方への栄養補助食品選びにお悩みの方は、エネルギー補給の一つの選択肢として、MCTオイルを活用してみるのはいかがでしょうか?MCTオイルは1gあたり9kcalのエネルギーを含み、比較的安価で効率的にエネルギー補給できる食品です。MCTオイルを加えることでエネルギーをカバーできます。ただし、MCTオイルは脂質とエネルギーの供給源とはなりますが、その他の栄養素は食事などでカバーする必要があります。エネルギー補給として初めてご使用になる場合は、小さじ1杯(4.6g)程度から徐々に増やすようにしてください。小さじ1杯は、料理用の計量スプーン小さじ1杯約5cc(ml)です。小さじ1杯入れると約40kcalになります。毎回の食事に小さじ1杯入れることで120kcalの上乗せになります。MCTオイルを食卓の上においておくと忘れずにすみますね。

牛乳・乳製品や栄養補助食品が苦手なら、MCTオイルの活用を

食事の摂取が進まない場合、栄養補助食品等でたんぱく質や他の栄養素まで全てを摂取できることが望ましいことは確かです。しかし、その摂取もままならないという方には、まずはエネルギー摂取を優先させるのが大切です。その場合、MCTオイルで補うことをおすすめします。

また、MCTオイルには、食事の「かさ」をほとんど増やさずにエネルギーアップできる特長があります。食事摂取が十分進まない方には、まず食事量を減らし、その分をMCTオイルで補う方法を試してみてはいかがでしょうか?食事量が多すぎて最初は完食できなかった方でも、食事量を減らすことで食べやすくなることはよくあります。やがて食事が進むようになると、負担なく食事量を増やすことができ、食事量が増えることで、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素も十分に摂取できるようになります。臨床上ではありますが、MCTオイルを食欲不振の方に使用した場合と、食事は食べるけれど痩せている方に使用した場合とで比較しましたが、いずれもADLが改善して、とくに食欲不振の方は食欲が出てきたという方も多くみられます。

牛乳・乳製品が苦手という方にとって、MCTオイルはエネルギーアップを助けてくれる存在です。牛乳・乳製品や栄養補助食品が摂取できない方へぜひ、MCTオイルを活用してみてはいかがでしょうか?

サンプルのお申込みには会員登録が必要です

無料 サンプルを申し込む

本記事の関連キーワード

MOVIEよく観られている動画一覧

REFERENCES関連情報

医療・介護関係者向け
「栄養サポート情報」配信中

医療・介護関係者の皆様へ

本サイトは、日本国内の医療機関・介護施設にお勤めの専門職
(医師、薬剤師、看護師、栄養士、ケアマネージャー等)に情報提供しております。

※国外の医療・介護従事者、一般の方に対する情報提供を目的としたものではございませんのでご了承ください。

あなたは
医療・介護従事者ですか?

はい※対象の職種をお選びいただき、クリックの上、お進みください。