芳村先生プロフィール
看護における食支援の第一人者。健康寿命の延伸や「その人らしく元気に生き切る」をテーマに、食事・栄養・経営サポートを行う。MCTオイルに注目し、三方よしの食支援改革の啓発に努めている。
PROFILE

特定医療法人研精会 食支援プロジェクト法人本部 稲城台病院食支援センター
芳村 直美先生
高齢者の栄養問題は、患者様と医療現場に影響を及ぼします。高齢者は病気やケガで入院すると、体力低下から食事に伴う疲労や誤嚥リスクが顕在化します。また、病院は人手不足で業務改善が 進まない現状です。そこで、芳村先生の「食支援改革」を例に、「患者」「医療者」「経営」にメリットが生まれる“三方よし”の実現に向けたアプローチを考えます。
●物価高騰
●人手不足による給食問題
●低栄養高齢者の退院困難
●業務の煩雑化
近年、米を始めとした食材費の高騰、調理員の不足、人件費アップなど、給食現場が抱える問題は、経営にも大きな影響を与え始めています。人手不足を補うために、管理栄養士が厨房業務や早出遅出を行い、その結果、「フロアでのミールラウンドができない」「栄養マネジメントにも支障が出ている」という事案が増えています。また、高齢者の低栄養改善や食事介助に関係する相談も多くなっています。
アプローチ1 給食調理システムの効率化
アプローチ2 嚥下調整食の少量高エネルギー化
アプローチ3 食事介助のマネジメント強化
3つのアプローチで課題の解決を図りました。1つ目は、「手作り」に固執せず、給食システムの改革を進めたことです。2つ目は、調理済み食品を導入し、嚥下調整食をMCT付加の食事に替えたことです。特にMCT付加によって粥の量が半分以下になり、少量高エネルギーの食事提供が実現しました。3つ目は、少量になったことで患者様の負担が減り、食事介助の負担減とケアの質向上にもつながりました。
■芳村先生の情報提供に基づく例:主食(全粥)を200kcalにしたコストシミュレーション(労務費での比較)

■MCTオイル使用に係る費用を加味したトータルコストシミュレーション
少量高エネルギーの食事は、誤嚥のリスクを抑えつつ、無理なく全量摂取を目指せるため、栄養状態の改善が期待でき、回復を後押しします。病気やケガからの回復食として、「食べることで疲れない食事」は非常に重要です。食べられることは自信にもつながり、元気になれば自立も促されます。
また、MCTオイルは導入が容易であり、退院後も継続しやすい点が大きな利点です。
少量高エネルギーの嚥下調整食を導入することで、食事やケアの質を向上させることが可能になります。食事に伴う疲労やストレスが軽減され、患者様の回復に不可欠なリハビリテーションやケアに集中できる時間を増やせます。さらに、介助時間の短縮により残業時間の削減にもつながります。
こうしたメリットは、介助者の達成感や満足度を高め、結果としてサービス全体の質向上と現場の好循環を生み出します。
「Nutrition Insight」は、MCTオイルの可能性に着目。実際の事例や具体的なデータを交えながら、 コストマネジメント、業務効率化など、より良い運営をサポートするための情報をお届けします。
治療現場での栄養管理において、従来の数値合わせや個包装栄養補助食品(ONS)への過剰依存ではなく、患者に合わせた食事支援の重要性を説き、MCTオイルの導入が低栄養対策・コスト削減・業務効率化に有効であることを解説しています。
熊本リハビリテーション病院の栄養サポートに関する解説。栄養価・コスト・喫食率の3視点を重視し、特にMCTオイルなどを用いた「熊リハパワーライスⓇ」による食事強化が、ADL改善や入院期間短縮に効果的で、コストパフォーマンスにも優れていることをご紹介します。
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